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確率の冒険（科学絵本）

確率の冒険　科学絵本

ある日のこと。友達の家に行こうよ！いいね、行こう兄弟！

今日は雨降るかなぁ。天気予報だと30%だったから降らない可能性が高いかなぁ。30%ってどういう意味？

今日を10回繰り返したら、そのうち3回は雨が降るっていうのが、降水確率30%なんだ。

じゃあさ、昨日は降水確率30%で、雨が降ったから、10回中3回の方になったってことだよね。今日は、残り9回で雨が2回しか残ってないから、雨は昨日より降りにくい？そうではないの。昨日と今日は「独立」してるんだ。二日連続で雨が降るのは、100回中9回って少なくなるけど、昨日はもう雨って決まってるから、今日だけで考えるんだ。そしたら、雨は100回中30回って昨日と変わらないよ！

「独立」って何？例えば、赤と白の玉が入った箱から、一つずつ玉を取り出すことを想像して！引いた玉を箱に戻さない場合、赤が３回目に出てくる確率って、1回目、2回目に何を引いたのか、で変わってくるでしょ？これは、前の回が後の回に影響を与えるから「独立」じゃないんだ。でも、引いた玉を箱に戻す場合は、前の回の結果は関係ないよね。これが「独立」！そんなことより、早く向かおう！

やあ。お待たせ！ねえ！隣でくじ引きやってる！くじ引きは「独立」じゃないよね！先にくじ引きやっていこうよ

確かに、「独立」ではないけど、僕たちは、自分たちより前の人が当たりを引いているかどうか知らないよね。だから、前の人たちが当たりを引いた可能性と引いてない可能性の両方を考えて確率を考えないといけないんだ。それで、両方の可能性を考えると、何番目にくじを引いても当たりを引く確率は一緒なんだ！ん？

当たりが100個中10個だとすると、1人目の結果を知っている場合は、2人目は赤か青かのどちらかの確率になるから、確かに1人目とは当たる確率が変わってくる。けど、1人目の結果を知らない今は、赤も青も両方ありえる。ほら、赤ルートになる可能性と青ルートになる可能性の違いも踏まえて重ねると、1人目と当たりを引く確率は一緒でしょ！

ごめんね、待たせちゃって。。。全然まってないよ！じゃあ、部屋に行こう！分かれ道だけど、どっちにいけばいいの？

どっちでもいいよ！僕たち家族はみんな方向音痴で、自分の部屋を決めてもわからなくなるから、自分の部屋を決めてないんだ。行き着いた部屋がその日の自分の部屋。それが家族のルールさ。え！それじゃ他の家族と同じ部屋になることも？ワイルド〜！

すでに自分がどこにいるかわかっていない。うん！こんな感じになってると思う。家族のおよそ半分がこの部屋で生活している。家族の1/4がこの部屋に生活。不思議な構造の部屋。いつの間にか無駄な分岐ができていたらしい。

じゃあ1/2の確率で家族の半分がいる部屋に着いちゃうんだね！部屋に着けないってことはないの？それは大丈夫。重力で下に引っ張られる力は感じられるから、下に進んでるか、上に進んでるかはわかるんだ。下に進めばいつかはどこかの部屋につけるからね！そのほかは運次第！せっかくだから、奥まで行って、アリの少ない部屋で遊びたいな！こうして、不思議なルールで進むことになったアリたち。無事、アリの少ない部屋までたどり着けるのでしょうか。そして、最深部にある不思議な部屋の正体は。続く。

前作：「波に乗って」

次作：「量子世界の入り口」

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