記者純一が行く ​第5話「5Gの真実」 

記者純一 5Gの真実
ある日のこと。記者・純一は記事のネタ探しをしていました。そして、ある情報を発見しました。
5Gは身体に悪い。このことを政府は隠している。そうですよね。私も携帯ショップでこっそり聞きました。それは、今通信に使われている5Gの身体への悪影響についてです。
3.pnそこで、この悪影響について、世間に広めなかれば、という使命感のもと、専門家に話を聞きにいくことにしました。5Gから体を守るため、アルミホイルで身を包み、出発しました。
な、なんですかその格好は!?5Gが怖いので、アルミホイルで体を守った方が良いと、ネットに書いてあったので!今日は、5Gの怖さについて詳しく教えてください。
わかりました。では、まず5Gってなんだと思いますか?え、身体の細胞を壊す電波ですかね。
そう、電波です。では、5Gの電波はどのように体の細胞を壊すとお考えですか?どのように・・・。ほら、放射線みたいに!あとは、そう、ペースメーカーを壊してしまうみたいに!
いいですね、いい考え方をしています。この世の中には怪しい情報がたくさんあるので、今のように、自分で仮説を立てて検証するのは非常に大切です。ありがとうございます!それでは、今の、5Gが放射線のように作用するのか、ペースメーカーを壊すように作用するのか、を検証してみましょう。
まず、5G=電波は光の一種です。光と言って、みんながイメージするのは、太陽からの光、可視光でしょう。それぞれは腸の長さが違うだけなんです。光なんですね。
光はその波長によって、人体に3つの影響を与えます。電離作用、熱作用、刺激作用です。X線、ガンマ線は放射線ですね!放射線が危ないのは、電離作用のせいなんですね!
って、電離作用ってなんですか?電子を吹き飛ばす力です!体を構成する分子・DNAを直接壊してしまうのです。これは、波長が紫外線より短い光(エネルギーが高い光)の特徴です。可視光や電波にはこの危険はありません。
じゃあ、電波の特徴は?一つは熱作用です。光が分子に当たって、熱を与え、温度を上げるんです。太陽の光を浴びて暖かくなるのも、電子レンジで物が温まるのも光の熱作用。電波も、この熱作用を持っています。
熱作用がペースメーカーに悪さをするのですか?熱作用ではありません。波長が長い光の場合、当たったものに、電流が流れ、それが人の場合、チクッとすることがある、という刺激作用の仕業です。ペースメーカーに勝手に電流が流れると誤作動してしまう、ということですね。
ただし、携帯電話から出る電波がペースメーカーに与える影響については、国の調査で、3cm離していれば影響はないことを確認して、念には念を、指針では、ペースメーカーの装着部位から携帯は15cm以上離すように、としているんだ。そうなんですね、熱作用と刺激作用の人体への影響はどうなんですか?
熱作用の場合、体の一部や全身の温度が1度以上上昇すると危険です。太陽がギラギラした某所に、外に長時間いると日射病や熱中症になりますよね。赤外線や電波も、体内の温度を上げてしまうのです。刺激作用も、体内に電流が流れすぎたら危険です。勝手に網膜に電流が流れ、閃光を感じることがあります。ただし、いずれも、安全な強さに収まるように、規制されています。でも、基地局を増やしてるんですよね。危険じゃないですか?
実際に、基地局は増やしています。ただし、5Gは4Gよりも物陰に回り込みにくく、そのままでは圏外が増えてしまうからなので、電波が危険な強さになることはありません。5Gが高速なのは、長い波長側の電波も使って、利用する波長の幅が増えたからですので!
じゃあ、5Gは安全ですね!現状、安全だと言えますね。ただし、電波も強ければ危険なわけです。ネットの情報を鵜呑みにせず、正しく、背景を理解した上で、5Gが危険な領域に行かないよう、国民が意識を向けておくことは、とても重要だと思います。なるほど、大変勉強になりました!
記者純一は、電波の仲間、太陽光を背中に浴びながら、今後は、ネットやたれ込み情報を見ても、まずは自分の頭で理解して考えることを決意し、一皮剥けて、成長したことを実感し、自分はまだまだこれから、と未来に向けて軽やかに進んで行きました。おしまい。